「ドビュッシーとピアノ」ドビュッシーを魅了したベヒシュタイン【作曲家とピアノ3】

ピアノ

クロード・ドビュッシーは、フランスの作曲家です。今までにない色彩感豊かな音楽、和声や旋法を使った音楽を数多く残し、近代フランス音楽の代表的な作曲家となりました。

フランスものがお好きな方は、一度は弾いてみたい!と思う作曲家の1人ではないでしょうか?

ドビュッシーは元々ピアニストを目指していたこともあり、「ベルガマスク組曲」や「喜びの島」などたくさんのピアノの名曲を残しています。そんなドビュッシーが愛して止まなかったピアノが、今現在も名器として知られるベヒシュタインなのです。

今回はそんなドビュッシーとピアノの関係についてご紹介したいと思います。

ドビュッシーについて

Claude Debussy ca 1908

ドビュッシーは1862年にフランスで生まれます。その後残したピアノ曲や管弦楽曲などは、様々な旋法や和声感、形式など独自に新たな手法を見出し、後世の作曲家にも多大な影響を与えています。

わずか10才でパリ音楽院に入学したドビュッシーは、当初ピアニストを目指していました。しかしその道を諦めることになり、それと同時に始めたのが作曲だったのです。当時フランスの作曲家の登竜門であったローマ賞に受賞したのち、多くの曲を残していきます。

私生活では様々なことが起きていたドビュッシーですが、その中でも素晴らしい名曲が数多くあります。

フルートの有名なソロから始まる「牧神の午後への前奏曲」や、唯一残したオペラである「ペレアストメリザンド」。「子供の領分」や全2巻の「前奏曲集」などの数多くのソロピアノ曲も作曲しています。どの曲もいまだに有名で、フランスものを演奏する際の大事なレパートリーとなっています。

ドビュッシーとピアノ〜彼が愛用したベヒシュタイン

ドビュッシーはピアノ音楽を数多く作曲していますが、その中で「ピアノ音楽はベヒシュタインのためだけに書かれるべきだ」という言葉を残しています。

ベヒシュタインは1853年にドイツのベルリンで創業したピアノメーカーです。

ピアノのストラディバリウスと呼ばれることもある、当時から最高のピアノと呼ばれていた素晴らしい楽器でした。ドビュッシーのほかフランツ・リスト、ラヴェル、ブラームスなど数多くの作曲家や演奏家がこの楽器を愛用してきています。

音色の特徴は、温かく、色彩豊かで、抒情的でありつつ歌うような、クリアで澄んだ音色を備えています。豊かで独立したクラシカルな響き、高度な要求に確実に応える正確さを持っている、ベヒシュタインのグランドピアノは、当時から非常に素晴らしいと評判でした。

ドビュッシーも数々の色彩感豊かな楽曲を、このベヒシュタインの豊かな音色と共に作り出してきたことは疑いようもありません。

創業者のカール・ベヒシュタインが世界で初めてアップライトピアノの製造を始めたので、いまだに世界の多くのメーカーのアップライトピアノはベヒシュタインのコンサートモデルを模範とした構造となっています。

グランドピアノと同じように、アップライトピアノでも世界最高の評価を得ているのが、ドビュッシーも愛したベヒシュタインなのです。

ベヒシュタインの音色

こちらはエルフラットで取り扱っている、ベヒシュタインのグランドピアノL167の試奏動画です。多彩な音色が楽器から奏でられるのがよくわかります。ドビュッシーのような様々な和声と色彩感豊かな音楽は、とくに美しく奏でることができます。

こちらはベヒシュタインのアップライトピアノのミレニアム 116K (C.Bechstein Millenium 116K) 試奏動画です。アップライトピアノでサイズ的には小さいながらも、どの曲も非常に色彩感豊かに響いてくる素晴らしい楽器の1つです。繊細な表現もしっかりと答えてくれるベヒシュタインのアップライトも、多くのピアニストに愛されています。

ドビュッシーの有名なピアノ曲

ドビュッシーの作曲したピアノ曲はどれも素晴らしく、またどの曲も有名ですが、今回は二曲だけに絞って簡単にご紹介いたします!

喜びの島

この曲は、ジャン・アントワーヌ・ヴァトーというフランスのロココ様式を代表する画家の作品「シテール島への巡礼」から影響を受けて作曲されました。この絵は愛の女神ヴィーナスの島として知られる、シテール島へカップルたちが向かう様子が描かれています。音楽もそれに沿うように、冒頭のカデンツァから始まり、色彩感豊かな楽曲となっています。

ベルガマスク組曲

全4曲からなる曲集で、第3曲の「月の光 Clair de Lune」はドビュッシーの作品の中でもとくに有名で知られています。当時一世を風靡したフランスの詩人ポール・ヴェルレーヌの詩集「艶なる宴 Fêtes galantes」に収録されている「月の光」から着想を得たと言われています。ベルガマスクというタイトルも、この詩の一節にある「bergamasques(ベルガモの踊り子たち)」という言葉を引用しています。

まとめ

ドビュッシーの音楽は、演奏を聴くと心から癒されるような、まるで印象派の絵画に迷い込んだような心地がします。

今もなお多くの人に愛されてきているドビュッシーのピアノ曲。

初心者には少し取っつきにくい、難しめの曲も多いのですが、ベルガマスク組曲の月の光など比較的弾きやすいながら、素晴らしい名曲もあります。

エルフラットでは、ドビュッシーが愛したベヒシュタインを取り扱っているので、試奏していただくことが可能です。

素晴らしい名曲の数々も、このベヒシュタインと共に作り出されたと思うと、ドビュッシーが少し身近に感じられるかもしれません。

ドビュッシーがお好きで、1度はベヒシュタインでどんな音が鳴るのか試してみたいという方へ。どうぞお気軽にエルフラットへお問い合わせください!

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